家の外壁はお隣の敷地からどれくらい離せばいいの?
こんにちは!福井県敦賀市の建築会社あめりか屋の失敗しない家づくりアドバイザーの篠原秀和です。
家を建てるにあたり、土地に対する位置を検討しなければなりませんね。そこでよく聞かれる話題として、「家の外壁はお隣の敷地からどれくらい離せばいいの?」ということがあります。
その距離は1.0m?、0.5m?くらいでしょうか?
最低限の基準としては、
「50cm自分の家の外壁から敷地境界線まで離す」ということが民法で定められています。
ただ、現実的なところを見ますと、実はかなりGLAY・・・いや、グレーなところがあります。
50cm必ずしも離れていないケースもある。
都会や住宅が密集した地域、また土地が狭いところなどを見ますと、50cm離れていないところもあります。これは地域性や慣習によるところもありますし、民法ではこのことも定められて、慣習がある場合は50cm離さなくてもいいですよっていうことも定めているんですね。
つまり隣地との合意があったり、慣習的にそれがあたりまえであれば、50cm離さなくてもいいケースもあるってことなんです。
外壁がお隣さんの外壁とぴったりくっついてる家もあるよね
これは防火地域や準防火地域で、外壁を耐火構造にしたりすると外壁を境界線に接することができるっってことが建築基準法で決められているからです。商店街とかそういうところをイメージしてもらうとわかりやすいですね。
柱芯から境界線まで50cmと考えないほうが無難かと
これはなぜ柱芯と言っているかというと、図面では柱芯から敷地境界線までの距離が寸法として書かれていることがほとんどだからです。つまり家が建つ前の図面としては50cm離れていても、実際建ってみると外壁面(仕上げ面)から35~40cmということになります。民法ではここまで正確に定められていないので、安全側の外壁面(仕上げ面)から50cm確保できるようにしたほうが無難かと思います。
建てた後に「50cm離れてないから壊せ」とまでは言われない
民法での規定なので、実は公的機関からの罰則はありません。お隣さんとの合意があればなんとでもなるということも言えたりするわけですね。そこらへんがグレーなんですが、逆に言うとお隣さんがややこしい場合はややこしいことを言われてややこしいことになるわけです。笑
雪が降る地方では50cmじゃ足りない
ここまで散々50cmということをテーマに書いてきましたが、わたしたちの住む福井県のような雪が降る地方では50cmじゃ足りないことがあります。それは雪が屋根に積もって、そのあと雪が屋根からずり落ちます。落ちた雪がお隣さんの敷地にバンバン落ちる・・・ということがあると苦情がくるケースがあるからです。
屋根雪が落ちるところの敷地との離れは屋根の材質・形状・勾配にもよりますが、最低でも75cmは離したいところ。土地に余裕がない場合は75cmとれないところもあるにはありますが、土地に余裕がある場合は1.0mや1.5mくらい離したいところですね。
なるべく離したほうがいいのはいい
なるべくなら敷地境界から家を離したほうがいいのはもちろんのことです。離してあれば、通気がよくなりますし、日当たりもよくなることもありますし、お隣さんとの余裕も生まれます。また、外壁を改修するときに足場をかける、エコキュートや室外機を置く、という場合は50cmでは狭すぎる場合もありますしね。
土地も狭いしとにかく家をなるべく大きく・・・ということにこだわりすぎて、ギリギリの50cmだけ守ればいいってわけではないんですね。
最後に・・・
ただ、土地に余裕がない場合は、家と敷地境界との距離について限界もあります。家を建てるにあたり一番大事なのは、お住まいになるお客さまが、心地よく、そしてお隣さんと永くいい関係で暮らしていただくこと。ぼくら家づくりのプロはいろんなからみを考えたバランスのよい設計を心がけたいもんです。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!^^
↓株式会社あめりか屋公式HP↓
http://www.amerikaya-arc.com/
今日の体重=81.9kg(-0.3)~
篠原秀和(シノハラヒデカズ)ニックネームはシノハラ(カタカナで。笑)
株式会社あめりか屋 代表取締役
一級建築士・住宅ローンアドバイザー
1977年6月23日生まれ
福井県敦賀市在住
2000年に日本大学卒業後、20代の頃は大手ゼネコンにて設計職と施工管理職を経験し、あめりか屋3代目として2007年から勤務。2011年頃から本格的に住宅事業を担当するようになり、業務は営業というか楽しいステキなお家づくりのプロデューサーをしています。
また自身のブログは2013年4月から毎日更新中。
・・・というマジメな仕事ぶりとはまた違った一面を持っていて、SNS(Instagram、twitter、Youtube、Facebook、TikTok)では楽しくてクスっと笑える投稿を日々発信中。ぜひフォローしてやってください。